地方も確かに暑い。だが、都心部の無数にあるエアコンの室外機から排出されるカネをかけた暑さの方が重だるい気がする。
近くを散歩していると、山から吹き降ろす風や水が流れる河川の音を感じると、同じ気温でも涼しさを感じるのは気のせいだろうか。
いつもながらのゴルフの話。
概ね月1、2回ラウンドをしていて、スコアをマメにアプリに登録している。エンジョイゴルファーなんであんまりスコアは気にしないが、たまにアプリ上でデータ分析をして弱点を探し、練習の課題にしている。ゴルフを始めてからずっとウィークポイントではあったが、地方に来てマメに練習場通いしてショット力が上がってくるとやけに目立ってくるんですよ、下手なパターが。
クロスハンド、クロウグリップなど握り方やパッティングを行うまでのルーティン、鈍感な背中の大きい筋肉で打つストロークや単純にピンタイプ、センターシャフト、ノートルクなど道具もふくめ色々と工夫はしたものの、コースでプレッシャーがかかればかかるほど手先が動き距離感が崩れ、それを恐れるがあまり、逆に手が動かなくなったりするようになってしまった。
人間の失敗経験とは恐ろしい。エンジョイゴルファーでプロゴルファーのように生活がかかっているわけではない、いや逆にこっちがゴルフコースにグリーンフィーを払っている。だけどグリーンに上がりカップを目にして、少しでも入りそうなラインが見えてしまうと、
理性では
「パットはヘタなんだから、2パットで入れば御の字じゃないか……」
とわかっている。
だが欲の虫が蠢きだしカップを越える距離感でストロークしてしまう。事前に読んだラインにボールを打ち出したものの、現実のボールが転がるとそのラインははかなくも消えカップからボールは遠ざかる……こんなことを10ン年、繰り返し繰り返しやっている。
「Putting is Art」
と同じ歳のレジェンド、タイガー・ウッズは言った。確かにそういう感性は自分にはないのかもしれない。
ふと思った。ないものを手に入れようとするのであれば、ないなりに感性を消したメカニカルなストロークすればいいじゃないかと。そこで思い浮かんだのは、若い時「ホワイト・タイガー」言われ、令和の今はUNIQLOでおなじみアダム・スコット。要は『長尺パター』に挑戦しようと思った。
とにかく長尺パターが必要だ。ネットショッピングで探すが需要がないのだろうか、これが思いのほか高価である。新品で探せば5万円オーバー、ちょいとお試しで挑戦だぁなんて無邪気にいえない。お得意のネット中古市場で探してみる。1本だけ3万円を切る金額の長尺パターがヒット。ヘッドも10年物とかではない、元から好きなオデッセイのジェイルバードタイプ、これだと思った。ケチ人間が来月初旬のポイント倍額デーを待たず、一気にポチった。
いつもならドライバーが入っているような大箱で長尺パターが送られてきた。
打つ前にYouTubeで
「長尺パター 打ち方」
で検索して、色々見てみた。通常のパッティングでは「パットは形無し」と昔からの格言がある。長尺パターも残念ながらシニアツアープロ、パッティング専門ティーチングプロ、クラブフィッター……etc、みんな言っていることが違う。気になったアドバイスのみ頭に叩き込んでからパターマットで転がしてみる。
第一印象は
「いままでのパッティングではない、全然別物だ……。」
ということ。
そして強烈に重いので、平井堅の歌声が聞こえてきそうな『振り子時計』になった気分。そして手先が全く作用しないし、単純に重みで気持ちよくボールにヒットして転がっていく。
これはいいや、と思った。欲だろうが、なんだろうが事前に決めた振り幅以外は笑っちゃうぐらいなんにもできないのだ。どうせ感性なんぞ1ミクロンもねぇから、読んだラインにボールを送り出すだけの『発射台』になることにした。
同時にクラブの重量からくるロングパットの距離感は難しいと思うが、逆にワンレングスのB・デシャンボーのように機械的に振り幅にしちゃえばいいので、シンプルといえばシンプルである。
とりあえずまだまだひよっこ。パターマットで練習を繰り返し、実際のグリーンで試してみたい。早速、今月のラウンドで投入したいので猛練習せねば。
好きじゃないパッティングが、なんだか楽しみになってきたぞ。
