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『チャイニーズ・デモクラシー』を聴く

昨日、早速秋葉原タワーレコードガンズ・アンド・ローゼズの17年ぶりの新作『チャイニーズ・デモクラシー』iconを試聴機で聴いた。

このバンドに『アペタイト・フォー・ディストラクション』で出てきた時の衝撃、それははっきり云って微塵もない。そりゃそうさ、現在オリジナルメンバーはヴォーカルのアクセル・ローズのみであるし、当時、新しい音楽をやりたくて全米からLAに集まった若者達は、今は大金を手に入れたオッサンのセレブリティである。あの荒々しい衝撃があるわけがないのである。

他の人の感想が知りたくてiTunesのレビューを読んでみるが、酷評が殆どだ。私の率直な感想も正直、それに当たる。だが『ユーズ・ユア・イリュージョン II』iconでアクセルがリミックスした『マイ・ワールド』iconという小曲があるのだが、これを聴けばこの『チャイニーズ・デモクラシー』iconの意味はなんとなくわかる。

まさにこのアルバム自体を聴けばオリジナルメンバーがなぜガンズを離れたのか理由が私にはわかるし、元々、アクセル、スラッシュ、イジー、ダフ、スティーブンにしても、それぞれの音楽性を持ったプレーヤーであり、その集合体としてのガンズ・アンド・ローゼズ『アペタイト・フォー・ディストラクション』iconが時代背景にも相まって、名盤と云われるようになったのであろう。

だからこそ、『チャイニーズ・デモクラシー』icon
を昔のガンズ・アンド・ローゼズと思ってはいけない。全く別物であるし、元ガンズのアクセルがソロワークで作りましたという考えで聴けば、まぁ時代にはマッチした音作りで悪くはないのではと思う。ただし私はこういったオルタナティブ系のサウンドワークは好みではないので、そう考えてもイイとは評価はしませんが。メロディアスなバラードも多く聴きやすくしたいと考えていると思うが、私は実際、昔のガンズという視点でみればバラードなんて要らないと考えているし。

結局、皆、メタリカ『デス・マグネティック』icon的なアルバムを求めてしまった様に思える。考えてみろ、メタリカは未だに核のメンバーがジェームス、カーク、ラーズと残っている、事実上アクセルのソロワークのガンズとは違うのだ。

なにはともあれ、iTuneでも購入できるし、CDを購入して聴いて貰えればと思う。昔の栄光、17年ぶり、制作費14億円なんて陳腐なキャッチなんてどうでもイイ。素直な耳で聴いて欲しい。それでも私は...この音、好きではありませんでしたが。