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スティーブ・ジョブズII読了しました

先日から図書館で借りていた「スティーブ・ジョブズII」を読了しました。久々の長編2冊ものの伝記でしたが、ウォルター・アイザックソンの緻密な取材と描写の文章も長さを感じさせることはなく楽しく読み終えました。

私は足掛け16年Macユーザーでありますが、ジョブズMacintoshを産み出していなければコンピューターなんぞは触らなかった人間だと思います。そう考えると初めて入った印刷会社で半ば強制的にMacを触ることになったのは運命としか言い様がありません。そうでもなければWindowsP.Cでさえおぼつかない人間だったことは間違いなかったでしょう。

私はマカーと呼ばれるような信奉的なユーザーではありませんが、使う道具の創業者としてのジョブズ氏の動向はなんとなく知っていました。私が使い始めた頃はスカリー時代でいわゆる倒産騒動の時、流星のごとくジョブズ氏が復帰、マイクロソフトからデフォルトブラウザをI.Eにするのと引き換えに、つなぎ資金を引き出したのは昨日の事の様に思えます。なぜかといえば、倒産したらボーナス全額はたいて買った私のMacintoshはどうするんだろうという己の心配でしたが。

現代、当たり前にインターネット社会になりましたが、いろいろな面で便利な半面、危険なのは事実です。ひとつ便利になれば一つ脆弱性が産まれるのは事実であり、アップルがある意味での「クローズ化」を薦めるのはいたしかない事実でもあります。私も年老いた両親にWindowsP.Cを与えていますが、ネットショッピングなど個人情報を入力する類はウイルスプロテクトなど施策していますが口頭で禁じています。

ジョブズ氏はコンピューターをマニア(ギーグ)のものから、一般のモノにした。そういう意味でもアップルがネットの無法地帯にOSベースでバリケードを貼るのはありがたく感じます。ネットカルチャーは自己責任が基本です。その原則があるからこそ、オープンソースなど開かれた技術がフリーで手に入る恩恵があるのです。たしかに私の様な人間にはいわゆるバリケードは必要ありませんが、年老いた両親にはそういうモノを薦めたいのは私だけでないでしょうから。